1月のその他(デイビッド・ドブキン『ジャッジ 裁かれる判事』ほか)感想

【2015年1月に観たその他の映画の感想メモ】

今月の、心に残ったで賞:『ジャッジ 裁かれる判事』、変な機械が出てきたで賞:『喜劇 とんかつ一代』、風呂の水はシャンパンの味で賞:『チチカット・フォーリーズ』。★=1、☆=0.5

 

tonkatsuichidai

『喜劇 とんかつ一代』/川島雄三/日本/1963 ★★★(2015.1.4 ラピュラ阿佐ヶ谷)

窓枠やカーテン、梁などでやたらとフレームを作ってそのフレーム越しに撮る構図が多くて面白かったけど、テンポはそれほど軽快に感じられず、バリバリのコメディ映画ではないような気がする。でも岡田真澄はやはり最高。ところで映画の中で、盤は固定して針のほうが回転するタイプのレコードプレイヤーが出てきて「こんなものがあったんだ!」と驚いた。

 

BigHero6

『ベイマックス』(字幕2D)/ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ/アメリカ/2014 ★★★★★(2015.1.4 新宿バルト9)

素晴らしかった!ベイマックスが変にお涙頂戴キャラじゃなくて淡々としてるのも良いし、それが兄の遺志のこめられたものであるところがキャラの存在意義を強化していてほんとにうまい。サンフランソウキョウの造形も好きだった。ラスト近くでまさかのSF的映像体験もできたし、大満足。ラストのあれは、私は全然アリだと思った。魂がハードじゃなくてソフトに宿るっていうのは“アカウント”というものが身体に浸透している現代の子どもや若い世代には違和感がないと思う。しかしあの暑苦しい曲は好きじゃない。

 

venus_in_fur

『毛皮のヴィーナス』/ロマン・ポランスキー/フランス、ポーランド/2013 ★★★★★(2015.1.11 ヒューマントラストシネマ渋谷)

最高!極度に限られた人物とシチュエーションでここまで多様な世界を織り成すなんて!しかも最高に笑えるというのが凄すぎる。そしてあの圧巻のダンス!恐ろしいものを観た。ポランスキー、前作『おとなのけんか』といい、こういう少人数の舞台もの得意なんだなぁ。

 

Jimmys-Hall

『ジミー、野を駆ける伝説』/ケン・ローチ/イギリス/2014 ★★★☆(2015.1.17 新宿ピカデリー)

質実剛健な映画だった。華やかさも派手さもないけど、良い映画。ちょっと主人公がかっこよすぎるのは気になったけど、司教がジミーの高潔さなどをしっかり認めていたり、ジミーを捕えにきた警察がジミーの母親の移動図書館を楽しみにしていたエピソードがさらっと語られたり、そういう細部に安っぽい二元論にしない丁寧さがあって良かった。

 

THE JUDGE -

『ジャッジ 裁かれる判事』/デイビッド・ドブキン/アメリカ/2014 ★★★★(2015.1.20 新宿ピカデリー)

とにかく心に残った。子供の頃の家族映像を8ミリで流しまくるのはあざといし、山場の裁判は公私混同でちょっとあり得ないとは思う。けど、それを差し引いてもやたら心に残ったしかなり泣いてしまった。サスペンスとしても勿論面白いし、法廷ドラマでもあり、人情ものでもある。やっぱりロバート・デュバルの存在感は圧倒的だった。トーマス・ニューマンの音楽も、小さいながら幸せそうな町の魅力をよく表していた。そしてあの窓の外が滝のレストランは凄い。

 

shout

『シャウト』/イエジー・スコリモフスキ/イギリス/1978 ★★★★(2015.1.24 早稲田松竹)

夏にシネマートで観て以来2回目。やっぱり狂っていた。スコリモフスキ読本を読んだ上で2回目の鑑賞でも、やっぱりわけがわからない。でも面白い。全てギャグなんじゃないかという気すらしてくる。

 

law_and_order

『法と秩序』/フレデリック・ワイズマン/アメリカ/1969 ★★★★(2015.1.31 シネマヴェーラ渋谷)

たぶん初めて観た。治安が悪そうすぎるカンザス・シティの群像劇というかエピソードのパッチワークみたいな感じで、少年犯罪から迷子まで、あらゆる出来事を警察が処理していく(たまに途中のままだったりもする)様子が映し出されていて非常に面白かった。かといって別に警察礼賛ではなく、警察同士の黒すぎる会話もガッツリ捉えられていたのも良かったし、そもそも黒人差別なんかがはっきりとテーマになっていたように思う。でも個人的には迷子のくだりが特に好きでした。

 

Titicut_Follies

『チチカット・フォーリーズ』/フレデリック・ワイズマン/アメリカ/1967 ★★★★(2015.1.31 シネマヴェーラ渋谷)

6~7年ぶりぐらいの2回目鑑賞。イン・フィルムの音楽の使い方がやっぱりうまい。ウルリヒ・ザイドルはワイズマンの影響を受けてるんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうか。構造はワイズマン独特のパッチワーク形式で、やたらと面白い。でもいかんせん他の作品と記憶がダブる。確か昔『高校』とか『病院』も観た気がするけど、正直どれがどれだか自信が無い。小津映画並みに記憶が混ざる。面白いんですがね。

 

Adieu_au_langage_3D

『さらば、愛の言葉よ 3D』/ジャン・リュック・ゴダール/フランス/2014 ★★(2015.1.31 シネスイッチ銀座)

半分以上寝てしまった。いつものゴダール節で、私のキャパを遥かに超えてほとんど幻。登場人物の会話が基本的に芸術家や思想家の言葉の引用だったり詩的だったりするので、こんな奴本当にいたら「かっこつけてんじゃねーぞ!」「普通に話せ普通に!」と言いたくなるであろう事うけあいで、そんなことばかり考えていた私はもうなんかゴダール映画とか観る資格ないんだなと思いました。3Dの使い方はさすがに観たことないようなものだったけど(鏡の中の奥行きとか二つの場面が重なったりとか残像拳みたいなやつとか)、なんか奥行きがキツいときはかなり寄り目になったしうまく3Dにならなかった気がする。あとソニマージュも健在だったお陰でうつらうつらしても何度かそれで起こされた。目が乾いたり疲れたりした。サンテコンタクト必須。

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