『なんちゃって家族』:アメリカ映画と下ネタの関係について

miller

2014.1.25 シネマート新宿

『なんちゃって家族』/ローソン・マーシャル・サーバー/2013/アメリカ ★★★★

良質の「ザ・アメリカのコメディ映画」でした。面白かった!映画館内も笑いに溢れて、ハートウォーミングで後味も良く、頭をからっぽにして楽しめました。

あらすじ:麻薬売人のデヴィッド(ジェイソン・サダイキス)は、ある日うっかりヤンキーに売上を盗まれてしまい、ボスにその代償としてメキシコから「少量の」麻薬を運ぶことを命じられる。デヴィッドは、自分一人では怪しまれてとても国境を越えることなどできないと考え、家族旅行を装うことを思いつく。そして妻役、息子役、娘役を超適当に集める・・・。

なんか久々にこういう「ザ・コメディ映画」を観たのですが、思ったのは、アメリカのコメディ映画にとって下ネタというものは必要不可欠で、大黒柱や心臓のようなものなんだな、ということです。なんか前回から下ネタのことばかり書いてますが、だって本当に下ネタのオンパレードで、しかも下品(いや、めちゃくちゃ笑いましたが)。たとえばフランス映画なんかでたまに下ネタが出てきたりしても、下ネタというよりは「彼ったら3分のセックスよ!ウッフッフ!」とか「よぉ!毎日毎日新しい体位の研究かい?」みたいな感じで、性器や体位の名称(俗称)を連呼したりするものはあまり見たことがありません。日本映画だともっとそうで、日本のコメディ映画に下ネタが出てくることはあっても出てこないものもたくさんあるし、必要不可欠なものではないと思います。しかしアメリカでは事情が違うようで、この『なんちゃって家族』でも、ジェニファー・アニストンが見事に男性器の名称を無我夢中で連呼したりしているのですが、それがなんだかよくわからないけどやたら面白くて、めちゃくちゃ笑いました。あの場面がこの映画の要になっていたと言っても過言ではないかもしれません。隣に座っていたおばさんたちも大喜びしてました。この下ネタさばきはアメリカにしかできないですね。日本人がやってたらちょっと引きますね。観客も笑えないと思います。やっぱりアメリカ人がやるからサマになるんですね。

で、映画全体の感想は冒頭に述べたとおりで、人情味あふれる温かい映画なので下ネタさえなければ家族で観たい感じです(でも下ネタがなかったらこの映画ではありません)。テーマは「家族」で、これは世界中で普遍的なテーマだと思うのですが、中でもアメリカ人にとっての「家族」には何か特別なものがあるような気がします。この映画では、必要に迫られてそれぞれ事情により孤独な人たちが寄り集まって疑似家族を形成するわけですが、なんかそれがアメリカという国そのものに非常に近いというか・・・アメリカは巨大な「作った国」で、作るときに色々後ろめたいこともしたし、アメリカという国が存在することの必然性を常に求めているような気がします。だから「家族」という「絶対的に深い絆を持った」共同体を派手に大事にする(ように見える)ような・・・すごく乱暴な言い方ですがそんな気がしました。だから家族を形成するのに(子どもをつくるのに)不可欠な行いについてのギャグすなわち下ネタが大好き・・・なんてことはないと思いますが、とにかく何が言いたかったかって、アメリカ人は下ネタが似合うということです。

ところでジェニファー・アニストンは魅力的ですね。美人とは思えないしこの映画の中でのストリップシーンでも全然そそられないのですが、下品ながらも心根の優しい、愛おしい女性を見事に演じていました。

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