ほとりの朔子

SAKUKO

2014.1.26 シアターイメージフォーラム

『ほとりの朔子』/深田晃司/2013/日本・アメリカ ★★★★★

想像以上に良かった!浪人生のヒロイン・朔子(二階堂ふみ)が夏の終わりの2週間、伯母(鶴田真由)の姉の住む海辺の町で過ごして、そこで出会った人たちとの交流と毎日を描く・・・という感じで、ストーリーらしいストーリーは無いのですが、なんとも美しく、良い映画でした。

とにかく俳優陣がみんな凄くうまくて感動しました。二階堂ふみも上手かったし、その海辺の町に福島から疎開してきている少年孝史役の太賀、鶴田真由の恋人で軟派な大学教授役の大竹直、そして鶴田真由姉妹の昔なじみの男の娘役でこの映画のプロデューサーでもある杉野希妃が、本当にうまかったです。特に杉野希妃。同い年か!凄い。2011年の東京国際映画祭で特集が組まれていて既に有名な女優さんだったようなのですが、私は初めて知りました。ちなみにこの監督の作品も初めて観たのですが、パンフレットを読む限り前作も面白そうなので観てみたいと思います。

これは日記形式の映画で、「●月●日」という画面が日が変わるごとに挿入されるところや、夏を海辺の町で過ごす、というバカンスものであるところから、エリック・ロメールっぽいと言われてるようですが、確かにロメールっぽいのですが、もうちょっと影があって、あんなにエスプリが効いた感じではないです。そんなに洒落てないし、何より「バカンス」感が薄い。「疎開」のほうがしっくりきます。孝史は実際疎開してきてるし。その設から、原発問題に触れる場面もありますが、その扱いも凄く良かったです。今日本で起こっていることをちょっと距離を置いたところから冷静に観ている感じで、偉そうな言い方ですが信用できる監督だと思いました。

きっとこのヒロインは、半年後、一年後、数年後、この夏あの家で使っていたシャンプーの香りとか、入浴剤の香りとか、そういうのをふっと嗅いだときに、この夏のことを思い出して胸が締め付けられるような感じになったりするんだろうなぁ。なんか「思いだしている過去」みたいな雰囲気もある映画でした。いやー良かった!

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